キリンカップ:日本代表×ボリビア代表(横浜国際)(00/06/18)


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<試合経過>

日本代表 2 - 0 ボリビア代表
日本代表、2年ぶり優勝

モロッコでの成果が活かせないまま、不完全燃焼でスロバキア戦をドローとした日本代表と、主力選手がほとんど居ない、1.5軍か2軍程度のボリビア。しかし、トルシエ続投問題もからむこのキリンカップ。トルシエ監督は「五輪メンバーを見据えた試合にする」と語っていたが、果たして、メンバーはA代表を主体とした、ここまでの3連戦と似たようなメンバーになった。スタメンの変化としては、キリンカップから復帰した望月が右サイドに入った。

試合開始序盤、やはりチームの完成度に問題と思われるボリビア代表を押し込んで、日本が左サイドでファールを獲得。この6月シリーズでブレイクした感のある三浦淳のフリーキックから、中央でフリーになった柳沢が合わせて先制。しかし、なぜかこの先制点を境に日本のチグハグさが目立ち、むしろボリビアの攻めに統制がでてくる。時間帯的にボリビアのペースに。すると、普段の試合では選手交代の少ないトルシエがいきなり手をうつ。フォーメーションの関係か、窮屈そうにプレーしていた中村に変え、森島を投入。

さして状況に変化が見られないかと思われた34分、左サイドからの連携から西澤につなぎ、最後は柳沢へ。見事な反転から柳沢がこの日2点目をゲットする。このまま前半は終了。

トルシエはなおも積極的に動き、後半の頭から西澤、松田に変えて、高原、宮本を投入。さらには、疲れの見え始めた三浦淳、柳沢も本山、久保に変え、恐らくはじめて交代選手枠を使い切った。

単独優勝のためにはどうしてももう1点が欲しい日本だったが、前半とうってかわってペースダウンした柳沢や、運に見放された感じの高原、なかなか代表では思うようにプレーできていない久保が、どうしても決められず、追加点かと思われた望月のシュートもオフサイドで取り消し。意表をついた稲本のヘディングもポストをかすめる程度に終わり、そのままタイムアップ。

なかなか物足りなさも感じたものの、こうして日本代表はキリンカップをスロバキアと分け合うこととなった。


<Undoの目>

キリンカップは日本代表の強化を目的とし、92年から代表チーム同士の試合になったんだそうですが、今年のキリンカップはトルシエとサッカー協会(というか強化本部、というか釜本さん)とのせめぎあいの大会になりました。僕個人としては、トルシエの采配を生で見るのは2回目で、最初は評価になるとも思えない五輪1次予選だったので、ある程度相手のレベルの高い状況での采配を見るのははじめてでした。はてさて、どのような試合になることやら。

で、いきなりトルシエ監督はやってくれました。前半さっそく、みんなの大好きな俊輔を交代。たちまち起こるどよめきとブーイングの嵐。でもまあ、この状況ではちょっと納得できるわけでもありまして…。
というのも、この段階では俊輔は何もしていないと言っても差し支えない状況だったわけです。ま、それでも前線にいくらかパスを出していましたが、まったく目立っていない。交代するまで、そのことに気づかなかったくらい、本当に目立ってなかったと思うのです。これはなぜかと考えると、フォーメーションというか、奥と望月の位置がポイントだったのです。
最初、僕が気になっていたのはこの二人の位置。最初、いつも通りのダブルボランチの3-5-2だと思っていた僕は、奥よりも後ろにいる望月が気になっていたわけです。特に、好調の三浦淳が積極的に前線に絡んで起点になっていた左サイドと比べると、物足りないことこの上なし。で、「ボランチより低い位置にいちゃダメだろ」とか思っていたんだけど、実は今日のフォーメーションはボランチ1枚の前2枚だったわけですね。ということは奥が前で…。
となったら、俊輔はなんだか窮屈そうにプレーしてるのですよ。ボリビアのプレッシャーもそれなりだったわけですが、その辺で目立っているのは奥ばかりで…、というわけで交代です。
しかし、修正の手段はいくらでもあったよなあ。トルシエの方法も一つだけど、奥を一列下げて望月をもっと上げるとか、前回、右サイドでそれなりに効果のあった奥を右サイドにして望月を中央で使うとか(そう言えば、望月を本来の中央で使う、というのはトルシエの頭にはないのか?)…。
ま、それでも得点は生まれたけどね。一考の余地はあるんだけどなんとなく結果の生まれるトルシエ采配。う〜ん、問題なのはベンチのメンバーかなあ。

それにしても柳沢の復調は大きいよね。スロバキア戦あたりから動きの切れが出てきた気がしたけど、なんか柳沢の良いところが戻ってきた感じがします。僕が考える柳沢の良いところは、やっぱ動き出しの良さだと思うのですよ。後、反転の早さとか。ポストプレーというか、キープ力があるのは認めるけど、柳沢はやっぱりそっちの方に専念させたいと思うのです。しかも、結構たたかれて本人はゴールゲットに意欲を持ってる様だし。もっと確実にゴール前でボールを持つチャンスさえあれば結果は出せるわけかい。
しかし、後半はいつものへなぎさわに戻ってたけどね。今は取って取って取り捲れよ。近くにフリーの見方が居ても自分で撃て。今日、何回ハットトリックのチャンスを逃したことか。その辺なんだかなあ〜。

で、この柳沢の復調に西澤の存在があると思うのですよ。まあ、フランス戦以来パッとせず「一発屋」という声も聞かれ始めましたが、それでも城や柳沢が受け持っていた役割を西澤がやることになって、城と柳沢の良いところが活かせるようになったと思うのです。その役目とはポストプレー。あんまり調子が良くなかろうと、明確にポストプレーを遂行しうるのは西澤だけじゃない?>今の代表。ところが後半はその西澤を高原に変えてやることになったんだけど、やっぱりかぶってるんだよなあ>柳沢&高原。日本のFWに必要なのは、明確な役割付けだと思うのですよ。トルシエはユーティリティな能力を持つことを要求してるけど、FWはもうちょっと固定化するとか役割付けをはっきりさせたほうがいいと思うんだよね。少なくとも、今つかえるFWの素材はイロイロと種類が揃ってると思うしね。

結局この監督問題ロードは、ホーム2試合アウェー2試合で2勝2分けとトルシエの勝ちですか?
試合終了後のトルシエコールと「釜本やめろ」コールが笑えました。はてさてどうなることやら。