Jリーグ1stステージ:横浜Fマリノス×浦和レッズ(横浜国際)(01/04/07)


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<試合経過>

横浜Fマリノス 0 - 1 浦和レッズ
横浜Fマリノス開幕4連敗‥‥

開幕以来、まったく波に乗れず、チーム状況も悪化の一途をたどるマリノスが今期J1に復帰したレッズをホーム横国に迎えての対戦。

いつものスロースターター振りが顕著に出てしまっただけなのかと思っていたが、実際にゲームを見てみると、チームのデキのあまりのひどさにあきれるばかり。それでも、そろそろ勝ち星を上げてくれるだろうと期待はしているものの、期待だけではどうしようもない気もする。まして、レッズのトゥットには、昨シーズンFC東京で散々やられているが‥‥

試合開始からも、やはり横浜に復調の気配は見られない。相変わらず中盤から後ろではボールは回せるものの、前線にボールが入らず、はいってもキープできずにはじき返されるのみ。そこをトゥットを中心としたレッズの早いFW陣に突かれる状態。
そして案の定、右ペナルティエリアの外でボールを持ったトゥットに、簡単に中央に入り込まれそこから先制のミドルを食らう。
これで0-1。

点がとれない横浜が、あっさりと先制されるという悪い流れの状態になったが、ここで横浜にチャンスが生まれる。前半終了間際。レッズDFの井原が、この試合2枚目のイエローカードをもらい退場になった。開幕から不安定なDFラインを支えていた井原が抜けたことで、横浜にもチャンスが見えてきた。

予想通り、後半は完全に横浜ペース。後半から左サイドに入った木島と、右サイドの田中が積極的にサイドをえぐってクロスを入れる。特に木島は、再三個人で浦和の右サイドを突破してチャンスを作りつづけた。しかしどうしても中央の選手達が詰めきれない。

終盤、横浜は新外人のレアンドロを投入したものの、連携も戦術理解度もまったく皆無であるのは見ても明らかなプレーに終始。
結局、完全にレッズに守りきられる形で試合は終了した。
開幕4連敗。それ以上に、目の前のチーム状況のにこそ目をつぶりたくなるような内容であった。


<Undoの目>

開幕3連敗という半ギレ状況に業を煮やして、ついにスタジアムに応援に行くことにしたわけですよ。一応、自らスタジアムで観戦した試合は、応援しているチームが勝率10割というゲンを担いで‥‥まあ、そんな神頼み状態だったわけですがね。

少々遅れてスタジアム入り。予想通りといえばアレですが、サポーターの応援合戦もレッズ側に劣勢という感じ。まあ、それはわかりきった事なのでピッチに目を移してみれば、うわぁ‥‥なんか最悪な試合展開だな〜、というか。

まず気になったのは前線でちっともボールがキープできないという事実。今期、攻撃の組み立てすべてを担っているというべき俊輔のところで完全にボールが止まってしまっている。気になるのは、それが単純にマークが厳しくてボールが入らない、ボールをキープできない、というわけではなく、ボールを持っても持ちすぎ、玉離れが悪いという状況で、そこで攻撃の流れが止まってしまうのだ。たしかに、他の中盤のフォローアップも少ない事実もあるけど、それと同じくらい見方にもボールを回さない感じ。
インタビューで、「良くしていくには、個人の力でどうにかするしかない」と言っていて、それはちょっと違うだろ〜、と思っていたんだけど、まあやっぱり勘違いだよ俊輔〜、と頭を抱えてしまった。
次に気になったのは前線のひ弱さ。といっても1トップで城しかいないのだから、イコール城の問題?となってしまうところだけど、それは違う。いや、違わない部分もあるけど、これに関しては城一人の問題ではないと思っている。そもそも、このシステム自体が問題なんだよ。だいたい横浜には1トップを遂行しうるようなFWは居ない。横浜どころか日本人にいない、という感じだろう。Jレベルでも1トップの仕事を果たせたのは、昨シーズンの西沢か、その他外人選手たちだけだろう。
城は元々2トップ向きで、魅力はクロスに対してピンポイントに合わせるところだと思っている。体を張ってボールをキープして後ろからの選手の上がりを引き出すとか、時にはDFを引きずってでも強引にドリブルしていくとか、そういうプレーは望めないだろう。
ところが、今、チームが城に要求しているプレーってそれ。城も城なりに頑張っているけど、どう考えても遂行できていない。で、要求されているプレーがまったくできていないから、ますます状況がわるくなっているという感じだろう。

そもそも、以前から言われてる通り、横浜はチーム戦術がなっていない。まあ、わかってたことなんだけど。
昨シーズンは、それでもなんとか勝てちゃって、さらには優勝なんかできちゃったもんだから蔑ろにされていたというかなんというか。本当は去年1stの優勝が決まったところで、もっと具体的にチームの構築を図るべきだったんだよねえ。
去年は戦力補強を図ってチーム力の充実を期待していたんだけど、何人かの実績のある選手を獲得したものの、彼らが最後まで定着することが無いまま終わってしまった。その事実をもっと深く考えるべきだったんだよねえ。戦術、連携の練習ってのがかなり行われて無いんじゃないかなあ、ということ。そういう面がなされてないから、新加入の選手はなかなかチームの流れに乗れず、結局はいつもどおりの”慣れた”面子だけでやっているってことなんだろう。でも、それも”慣れている”というだけで、コンビネーションや戦術に決まりごとがあるというわけでもないんだろう。周りの選手の動きやプレーは分ってるけど、最後は個人の能力頼みということだろう。
昨シーズンは能力の高い選手がそろっていたわけだけど、その能力の高い選手がそろってチーム離脱した今期、やってることは去年と一緒。資質のある選手は揃っていると言っても、資質があるだけで、現状の能力がJでも屈指であるわけがない。能力が無いならば、無いなりの戦い方、すなわち戦術や連携面の充実を図らなければならないはずなのに、それがまったく皆無。
そりゃ、勝てるわけ無いよねえ。

正直、このままいくと少々やばい状況になるのではないかと思っている。でも、現状に対して、本当に手の打ちようの無い状況でも無いと思うんだよね。
まず、個人的には是非2トップにシステムを変更してほしい。城に一人責任を負わせるのはキツすぎる。幸い、マリノスはFWが足りてないわけではない(能力は足りてないかもしれないが)。役立たずと言われる外人勢も、今はまだ、怪我による練習不足だと思えるし。(まあ、その時点で問題だとは思うが)
後は俊輔の意識改革だね。「個人の能力でどうのこうの」と言ってるうちはダメだと思う。というか、今はすべてのプレッシャーが俊輔にかかっている感じがするのよ。誰か俊輔をフォローしてやれる選手がほしいんだけどねえ。元キャプテン上野も、そういうムードメーカーってキャラでもないからなあ。周りがみんな若いからねえ。せめて、攻撃する人間に、誰かベテランが居るといいんだけどね。まあ、居ないなら居ないでどうにかするしかないけどさ。せめて、各選手がお互いをフォローする意識をもっと持って欲しい。弱いと思うなら、助け合わなきゃな。

本当に頼むよ、マリノス。